能登・七尾市・一本杉通り。h24年度振興会が10年間の街つくりに対し、第6回ティファニー財団賞・伝統文化大賞を受賞。

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一本杉通り かわら版

芸術家・佐藤勝彦氏を訪問

佐藤勝彦展 | 2009年7月23日

 少し記事が遅くなったが、一昨日(7月21日)画家の佐藤勝彦氏(1940~)訪問した際の写真を紹介する。(ここに掲載した写真は全てサムネイルですので、写真をクリックすれば別ウインドウで大きく見れます)
 佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学 応接室にあった掛け軸  佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学 応接室にあった掛け軸  佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学
 今、佐藤氏を画家と呼んだが、実は画家という言葉だけでは括(くく)れない。書家であり陶芸家であり、ガラス器などにも絵などを画くし、藍の蝋けつ染技法を用いた作品などもあった。ピアノを自分で弾きながら歌を歌ったりもする。それならば芸術家という言葉でも引っ括れるかというと、それでも駄目。本も書けば、講演会もする。
 作品は遊び心で満たされている。佐藤氏は、そのためかどこの画壇にも属さないという。独特の仏教観に根ざした豪放な作品を特徴としている。話を伺った応接室には、仏教哲学者の山折哲夫氏が表紙に載った雑誌なども置いてあった。勉強もされているのだろう。
 石川県とも縁のある画家・中川一政(1893~1991、母の郷が石川県白山市(旧松任市))の影響も受けたらしい。ギャラリーにも、言われてみればその影響を感じるようなバラなどの花の画があった。
 相田みつを氏の書や、(障害のため、口で絵や詩をかく)星野富弘氏の詩画なども想起した。
 この桁外れの人物を一言で言い表すと、どういう言葉が相応しいか、私なりに色々と考えてみた。とにかく既成の枠にとらわれることが嫌いなようだ。自由不羈または自由奔放、自然体(佐藤氏自身、あるがまま、そのまま、などとという言葉を好んで作品に書いている)というか自然(じねん)の人、等々が浮かんだ。或る限られたカテゴリー(範疇)に分類するのを拒むような作品スタイルである。
 佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学  佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学  佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学
 一本杉通り商店街では、一本杉観光ということで花嫁のれん展(4月29日~5月の母の日)や語り部処、体験処など行っている。
 以前は花嫁のれん展が過ぎると、急に観光客の足が減ったものだった。今は普通の土日でも観光客が多く訪れるし、平日でも、時々団体の観光客がドッと訪れるようになった。
秋には既に3千名ほどの団体の観光客の予約が入っている。
 無名塾の能登演劇堂でのマクベスの公演(9月18日~11月15日)との相乗効果も期待できる。でも他に頼りすぎてもいけない。一本杉通り自体が魅力で観光各を惹き付けるというか鷲づかみするくらいでなければならない。
 今の一本杉通りの問題は、観光客を呼ぶのに頭を悩ませる状態を通り越し、観光客にいかに一本杉通りを楽しんでもらい帰ってもらうかに頭を悩ませるという風に状況が変化している(勿論今以上に観光客に来てもらうと有難いのだが)。
 そこで色々なご縁で繋がった佐藤勝彦氏の作品を、花嫁のれん展と同様一本杉通りそのものをギャラリーに見立て22日間(10月10日~10月31日)にわたって展示及び販売することになった。初日の10日には、佐藤氏も参加した何かしらのオープニングイベントも行う予定です。
 佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学  佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学
 一昨日、佐藤氏と親しい一本杉通りの「古美術 竹のはし」の大田夫妻に伴ってもらい、振興会会長の道下正樹夫妻と私で、県内にある佐藤氏のアトリエやギャラリーを訪問した。
 インターネットなどで作品や経歴など予備知識を仕入れて行ったが、実物を見たら圧倒された。県内では小松市、加賀市(旧大聖寺)、白山市(旧鳥越)に、アトリエやギャラリーが何軒かあるらしいのだが、今回見せてもらったのは、そのうち小松の2軒と、加賀市の1軒。佐藤氏は、骨董趣味も日本有数のコレクターとして知られている人なので、膨大な自分の作品をはじめ、それらの建物に展示されている作品の数も半端ではない。
 2時頃に訪問してから、3軒を見るのに6時間もかかった。話に1時間ほど、残りは移動時間を除いても4時間以上、佐藤氏の作品やコレクションを見せてもらった。
 あれだけの作品集を金を払って見たら、数千円は軽くかかるのではなかろうか。
 圧倒されっぱなしの1日であった。本当にいい物を見せてもらった。
 佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学  佐藤勝彦氏のアトリエ、ギャラリーを見学
 長々と述べてきたが、このブログを見る人に、それでも十分に感動を伝えられないのが残念だ。
 一本杉通りの店々には、この秋に行うこの佐藤勝彦展のへの希望者募集どころか、説明もまだしていない。嫁のれん展同様、この展示にあたっては一本杉通り振興会の会員に限定することなく、展示場提供参加者を募集する予定である。
 できるだけ多くの店に参加してほしいと思う。

(追伸)
 実は展示期間の日程などを最終決定したのは、昨日である。
 昨日この佐藤勝彦氏を訪問した際に佐藤氏と話し合った内容、それを受けての今後の準備・進め方・展示方法などについて、振興会会長宅で、イベントの発案の頃から関わってきた者など一部の振興会役員で対策会議を開いた。
 佐藤氏との打ちあわせ時点では、展示期間を10月10日~11月15日としたが、町中のショウウインドウなどをギャラリーとした場合、作品が日焼けする恐れがあったので、昨日の会議の結果期間を短くした。花嫁のれんとは違って、他にも色々問題がある。今後、美術館の学芸員や佐藤氏本人や色々な方の意見を聴きながら展示方法など検討する必要がある。

 



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